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「恥ずかしい」より「誇らしい」と思う方が意志力は向上することが判明

      2017/12/16

実は、最近読んだ本にとても興味深いことが書かれていたんですよね。

それは、何か目標を達成するためのチャレンジをするときに、「恥の意識」を使って行動しようとするより、「行動した自分を誇りに思う気持ち」を強く抱いた方が、意志力のチャレンジに成功しやすいということです。

果たして、これは一体どういうことなのでしょうか?「恥」が行動に与える影響と、「プライド」が行動に与える影響、この違いについて紹介します。

「恥」の意識で行動を起こそうとすることの限界

例えば、

  • 「ダイエットをして10kg痩せたい!」
  • 「半年後の資格試験になんとしても合格したい!」

こういった意志力を試される場面は度々訪れます。このときに、

  • 「痩せないと恥ずかしい!」
  • 「試験に落ちると恥ずかしい!」

といった動機で意志力を上げるのには限界があることが明かされています。

意志力の権威である心理学者ケリー・マクゴニガル博士の言葉

世界中で大ヒットした著書『スタンフォードの自分を変える教室 』の著者である心理学者のケリー・マクゴニガル博士は、「恥の意識」を使うことが意志力の挑戦にある程度は有効であることを認めつつも、次のように語っています。

恥の意識は、予防策としては役立ちます。しかし、実際に何かをやらかしてしまった場合には、恥の意識がもたらすのは自己コントロールではなく、むしろどうにでもなれ効果です

たとえば、ギャンブルで大損をして赤っ恥をかいた人は、失った金が惜しいあまりに借金をしてでも賭けを続け、むきになって負けを取り返そうとします。

ドーパミン神経細胞がいったん活性化すると、後ろめたい気持ちはかえって欲望に火をつけ、誘惑に負けやすくなってしまいます

引用:スタンフォードの自分を変える教室 p.296~297

この事実を知って、「えっ?」と驚きませんでしたか?

「恥」の意識は逆効果

人は、心理的なストレスを感じると、そのストレスを発散するために、「やけ食い」や「ネットサーフィン」といった欲望を満たす行動に夢中になってしまいます。

「恥の意識」を持つことも心理的なストレスになるわけですが、そのストレスを発散させようとして、本来やるべき行動が出来なくなったり、やらないように抑えていた行動が抑えられなくなったりするのです。

つまり、「恥の意識」を使って行動を制御しようとしたつもりが、逆に、制御できなくなって欲望が爆発してしまうという、なんとも皮肉なことになってしまうわけです。

チョコレートケーキを目の前に置かれた実験でも失敗

被験者にケーキを出した実験では、「ケーキを食べること=恥である」という意識を被験者に与えた場合、それが裏目に出てしまい、意志力の挑戦に失敗してケーキを食べてしまう人が多かったようです。

これらの事実からも分かるように、意志力のチャレンジに「恥」の意識を使うのは、あまり得策とは言えないでしょう。

では、どうすれば意志力の挑戦に成功しやすくなるのでしょうか?

実は、「恥」の意識を使うのではなく、自分を「誇り」に思うようにすることが、意志力を保つ秘訣であることが証明されています。

自分を「誇らしく」思えば誘惑に打ち勝つことができる

「プライド」が「恥の意識」と違うのは、誘惑にさらされても耐えることができることです。

「意志力の挑戦に打ち勝った自分」を想像し、そのときの自分がいかに誇らしいかを思い描くことで、意志力の保有量を増やすことができます。

臨床検査によって、罪悪感を抱いていると心拍数の変動が減少することがわかっています。すなわち、生理学的な意志力の保有量が減ってしまうのです。

これに対してプライドは、意志力の保有量を維持するばかりか増やしてくれます。

引用:スタンフォードの自分を変える教室 p.298

例えば、目の前に美味しそうなケーキが置いてあり、あなたはダイエット中で我慢しなくてはならない状況だとします。

そんなときには、「ケーキを食べなかったら、私はどれほど自分のことを誇らしく思えるだろう!」と想像します。それだけで、ケーキを食べるのを我慢できる可能性が高くなるのです。

ネガティブ思考よりポジティブ思考が強い

プロのスポーツ選手が、優勝して表彰台に立っている姿を何度もイメージして脳裏に焼き付けるという有名な話があります。失敗したイメージはなるべく思い描かず、成功したイメージを強く思い描きます。

意志力のチャレンジにおいて、「恥」よりも「誇らしさ」を重視するのもこの感覚に近いものがあります。

「恥」や「罪悪感」といった後ろ向きな考え方は行動を萎縮してしまいますが、反対に「プライド」や「誇らしさ」といった前向きな考え方は活発な行動を生み出します。

ネガティブ思考よりもポジティブ思考の方が、意志力を向上させやすいのです。

認められたい!という承認欲求を活かす

人には、誰もが「認められたい!」という承認欲求があります。「誇らしさ」は、この承認欲求とも関係があります。

承認欲求を上手く使えば、自分を誇らしく感じることができるので、意志力の挑戦に成功する確率が飛躍的に上昇します。

例えば、「ダイエット」や「資格試験の取得」といった意志力の挑戦で、良い行動を起こしたときには、そのことを友人や家族に報告してみましょう。

「誇り」に思うことと「傲慢」になることは違う

自分自身に「誇らしさ」を感じることは、意志力を向上させる上で大事なことですが、これは「傲慢」になって相手を見下したりすることとは明確に違います。

自分を卑下することはありませんし、他人を自分よりも劣っていると思う必要もありません。

心理学的に見ても、自分を誇らしく思える人は、自然と他人も尊重できるような傾向があります。

この記事で紹介した内容を詳しく解説している本

目標を達成するための「行動分析学」や、「意志力」を向上させるための本は数多く出版されており、私も沢山読んできましたが、その中でも特に面白かったのは、記事の中でも紹介した『スタンフォードの自分を変える教室 』という著書です。

この本は、スタンフォード大学で心理学の博士号を取得したケリー・マクゴニガル氏が執筆したものです。人間の意志力に関する数多くの事例や研究結果を元に、目標達成する方法やなりたい自分になる方法を分かりやすく解説した本ですので、興味のある方は是非ご一読下さい。

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