ワードパッドをPDFに変換する3つの方法まとめ:作成の手順を紹介
2018/07/04
ワードパッドの文書を、PDFファイルに「変換」したり「出力」したりしたい場合は色々あります。例えば、
- 会社などで「PDFファイルを送ってほしい」と言われたとき
- コンビニなどのプリンターを使うときにPDFファイルにしないと印刷できない
- 学校の課題でPDFファイルを提出しないといけないとき
などなど。
ワードパッドの保存形式は、RTF(リッチテキスト形式)なので、通常のやり方ではPDFファイルにすることはできません。
この記事では、ワードパッドで作成した文書をPDFファイルとして出力する方法を3つ紹介します。
目次
1:CubePDFを使う方法
CubePDFとは?
「CubePDF」とは、PDF出力に対応していないソフト(例えばワードパッドなど)を、PDF出力できるように対応するフリーソフト(無料ソフト)です。
大手メディアや雑誌などでもよく紹介されるPDF作成の定番ソフトです。
参考:CubeSoftメディア掲載情報
特に難しい操作もなく、簡単に使えるのが魅力です。
他2つの方法は、Wordがインストールされている必要があるので、Wordを持っていない場合は、この方法一択となります。
ダウンロード
1.まず、CubePDFの「公式サイト 」を開きます。
2.次に、「無料ダウンロード」という箇所をクリックします(OSが64bit版の場合は、「64bit版はこちら」という箇所をクリックします)。
インストールの手順
1.ダウンロードしたCubePDFの「インストーラ」をダブルクリックで起動させます。
2.①使用許諾を確認して「同意する」にチェックを入れる → ②「 次へ」をクリック
3.インストール先のフォルダが良ければ、そのまま「次へ」で進みます。
4.プログラムグループの指定が表示されるので、そのまま「次へ」をクリックします。
5.関連ソフトは不要なので、①「何もしない」にチェックし、②「検索ボックス、お気に入りの設定」の配下にある2つのチェックボックスを外します。③「次へ(N)」をクリックして進みます。
6.CubeToolbarはインストールしなくてもいいので、「利用許諾に同意してインストール」のチェックが外れていることを確認し、「次へ」を押します。
7.最後に確認画面が表示されるので、「インストール」を押します。
8.インストールが終了したので、「完了」を押します。
準備はこれで終わりです。PDF化の手順に進みます。
PDF化の手順
1.PDF化したいワードパッドファイル(RTFファイル)をワードパッドで開きます。
2.印刷画面を開きます。① 左上の「青い▼」→ ②「印刷」をクリック
※一見印刷の流れのように見えますが、ちゃんとPDFファイルとして出力されるので大丈夫です。
3.① プリンターの選択の中から「CubePDF」を選ぶ → ②「印刷(P)」を押します。
※もし、プリンターの選択の中に「CubePDF」が見当たらない場合は、「スクロールバー」を動かして探してみて下さい。

▲ 見当たらなければ、スクロールバーを動かして探す
4.①「...」をクリックしてPDFファイルを出力する場所を指定し、②「変換」ボタンを押して変換を開始します。
5.PDFファイルが作成されました。
図や表もしっかり入っています。
ただ、CubePDFでは文字の色が若干薄くなります。気になる方は、次の「Wordを使う方法」に進んで下さい。
2:Wordを使う方法
2つ目の方法は、「ワードパッドのファイル(RTFファイル)をWordで開いて、PDF形式で保存する」という方法です。
この方法は、Wordがインストールされている必要があります。このやり方のメリットは主に以下の2つです。
- 最も安定して綺麗なPDFファイルを作ることができる
- 新たにソフトをインストールしなくてもいい
Wordを持っている方は、この2番目の方法が手っ取り早くておすすめです。Wordを持っていない場合は、1番目のフリーソフト(CubePDF)を使うやり方を試してみて下さい。
PDF化の手順
1.まずワードパッドファイル(RTFファイル)をWordで開きます。①「ファイル」→ ②「開く」を押します。
2.① PDFにしたいワードパッドファイル(RTFファイル)を選ぶ → ② 「開く(O)」を押します。
ワードパッドファイル(RTFファイル)がWordで開きました。
3.開いたRTFファイルをPDFファイルで保存します。①「ファイル」→ ②「名前を付けて保存」を選びます。
4.ファイルの種類で「PDF(*.pdf)」を選びます。
5.保存(S)を押します。
6.PDFファイルが作成されました。
WordとCubePDFを比較
Wordの方が文字の色がハッキリしていて綺麗にPDF化されている事が分かります。

▲ Wordで作成した方が文字が濃くハッキリしていることが分かる
3:DocuFreezerを使う方法
3つ目は、フリーソフトの「DocuFreezer」を使う方法です。
DocuFreezerとは?
このソフトはCubePDFほどメジャーなソフトではありませんが、パソコン系の雑誌などではよく紹介されるフリーソフトです。
このソフトを使う最大のメリットは、「複数のワードパッドファイル(RTFファイル)を一気にPDFにできる」ということです。
ただし、上2つの方法に比べると、少し条件があります。
- 「Microsoft Office 2010」以上をインストールしていること。
- 非商用に限っては無料だが、商用利用は有料版を使うこと。
- 無料版で作成したPDFには、右下にロゴが入る。
2に関しては、プライベートなどの利用は大丈夫ですが、仕事などには使えません。仕事などで使うPDFファイルを無料で作りたいなら、上に紹介した「CubePDF」や「Word」を使う方法を試すのが良いでしょう。
3に関しては、以下のようなロゴがPDFファイルの右下にページごとに表示されます。

▲ 作成したPDFの右下に施されるロゴ
メニューは英語
日本製のCubePDFとは違って、DocuFreezerは海外製のソフトなので、メニューなどは英語です。
PDFの容量が大きめ
PDFファイルの容量が他と比べてやや大きめになる、などの特徴もあります。
それでも魅力を感じればDocuFreezerを使おう
優秀なソフトですが、無料版だと少し制限が厳しいです。PDFにしたいファイルが少ししかない場合は、上で紹介した「CubePDF」や「Word」を使う方法が良いと思います。
「複数のファイルを一気にPDF化できる」という部分に魅力を感じれば、「DocuFreezer」を使っても良いと思います。
ダウンロード
1.DocuFreezerの「公式サイト 」を開きます。
2.「Download free version of DocuFreezer now!」という箇所をクリックしてダウンロードします。
インストールの手順
1.ダウンロードしたDocuFreezerのインストーラを起動します。
2.利用規約が表示されるので、①「I accept the agreement」にチェックを入れて、②「Next >」を押します。
3.インストール先を確認し、「Next >」を押します。
4.そのまま「Next >」で進みます(「デスクトップにショートカットを作成する」と「インストールが完了したらソフトを起動する」にチェックが入っています)。
これでインストールは完了です。PDF化の手順に進みます。
PDF化の手順
1.ソフトを起動したら、ワードパッドファイル(RTFファイル)を白いスペースにドラッグ&ドロップします。
2.① 変換対象のファイルを確認 → ② Destination(行き先)がPDFになっているのを確認 → ③ PDFの保存先を「...」を押して設定 → ④「Start」を押します。
3.「DocuFreezer is ready to start working!(作業開始の準備が完了)」というポップアップが表示されるので、「Continue(続ける)」をクリックして変換を開始します。
4.変換が完了し、「Information(情報)」というポップアップが表示されます。「Remove successfully converted items from the」にチェックを入れたまま「OK」を押すと、メニューの一覧からファイルが削除されます(元のファイルを削除するということではありませんので、チェックが入っていても大丈夫です)。

▲ 作成されたPDFファイル。CubePDFやWordを使う方法に比べると容量は少し大きい
それぞれの方法の違い
ワードパッドの「RTFファイル」を「PDFファイル」にする方法をそれぞれ3つ紹介しました。
それぞれのやり方について、違いや特徴があるので、以下の表にまとめます。
方法1 | 方法2 | 方法3 | |
使用ソフト | CubePDF![]() |
Word![]() |
DocuFreezer (無料版) ![]() |
変換・出力の方法 | WordPadの印刷機能を使う | RTFファイルを開き「名前を付けて保存」でPDFファイルを指定 | ソフトにファイルをドロップ&ドラッグして変換 |
商用利用 | 商用可能 | 商用可能 | 不可(有料版のみ商用可能、無料版は個人利用のみ) |
言語 | 日本語 | 日本語 | 英語 |
文字の濃さ | やや薄い | 普通 | やや濃い |
ファイルサイズ | 最も小さい | 普通 | 最も大きい |
ロゴの付加 | 無し | 無し | 右下に記される |
出力ファイル数 | 1つずつ | 1つずつ | 複数可 |
メリット、総合評価 | ※下記1を参照 | ※下記2を参照 | ※下記3を参照 |
1.CubePDFを使う方法のメリット、総評
信頼感のある日本製のフリーソフトで、大手メディアなどでも度々紹介されており、安心感があります。個人法人、商用非商用問わず、使用に制限はありません。
印刷機能を使ってファイル出力を行うため、ソフトの複雑な操作を覚える必要も特にありません。
不満らしい不満は特に無いですが、PDFファイルの文字がやや薄い点だけが気になります。PDFにするときだけ文字を太字にするなどして対応すれば、他2つと比べてもそれほど遜色はありません。
また、WordをインストールしていないパソコンでもワードパッドのファイルをPDF化できるという最大のメリットがあります。
Wordをインストールしていないのであれば、この方法を使うのがベストです。
2.Wordを使う方法のメリット、総評
Wordを持っているなら、3つの方法の中で最もおすすめできる方法です。
マイクロソフトの製品なだけあって、全ての項目において特に不満もなく綺麗にPDF化できます。
3.DocuFreezerを使う方法のメリット、総評
複数のRTFファイル(ワードパッドのファイル)を一気にPDF化できるというかなり珍しいソフトです。
これができるのは、3つの中ではDocuFreezerしかありません。
ただ、商用利用には有料版が必要であったり、作成したPDFファイルの右下にロゴが付加されたり、出力ファイルのサイズが大きいというデメリットがあります。
小数のファイルしかないのなら、1か2の方法が良いです。
まとめ
用途別、環境別に簡単にまとめると以下のようになります。
- Wordが有る場合 → Word
- Wordが無い場合 → CubePDF
- 複数ファイルを一気に変換したい場合 → DocuFreezer
自分の用途や環境によって使い分けてみて下さい。RTFファイルのPDF化に関する内容は以上です。
ワードパッドの詳しい使い方については関連記事をご覧ください。
関連記事:ワードパッドの使い方まとめ